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BeforeCookie  01/19/2012  
「なおみー」

呼ばれて振り返った瞬間に口の中にクッキーが放り込まれた。

「もぐ…」
「美味いだろぃ?」

目に入ってきた赤色にチカチカしたが、瞬きしてからじっと見る。

「俺が作ったんだ」
「美味しい…」

感想を呟くと、丸井くんは破顔して嬉しそうに言った。

「残りはこれな!」

手渡された小さな包みは、ピンク色に白いリボンがかけられた可愛らしいもの。
受けとると、ふんわりと甘い匂いが鼻腔をくすぐった。

「割らずに持って帰るのが難しいじゃん…」

嬉しいのについそう言ってしまうと、丸井くんはデコピンして、

「割れても嬉しいから大丈夫だって!」

と自信満々に言ってからラケットを担いだ。

「んじゃ俺、部活行ってくるから」
「あ、うん。ねぇ、なんでこれ」

なんでこれくれるの?と言おうとしたら、

「忘れてた!」

と言ってガサゴソと鞄から何かを探しだしミニカードを渡される。

「これ!」
「えっ」

手渡されたミニカードを見ると「ハッピーバースディ」とかかれていた。

「あっ!!??誕生日か今日」
「忘れてたのかよ!」
「すっかり」

「変な奴」と苦笑されて、それから丸井くんはまたテニスバックを担ぎ直す。

「そろそろ行かないと幸村くんから怒られるから行くなー」
「あ、うん」
「大切に食えよー」
「もちろん!」

教室から出ていく丸井くんの背中を見て、はっとしてその背中に言う。

「あっ!ありがとね!!!」

そういうと丸井くんは振り向いて手を振った。

「誕生日おめでとうな、なおみー!」


それに感動してじーんとしてしまった。

もう一度包みの匂いをかぐ。
甘い、美味しそうな匂い。

早く食べたいようなとっておきたいような気持ちになりながら、教室のドアを開けた。



そのあと仁王にからかわれて背中蹴飛ばしたのはいうまでもない。



誕生日おめでとう嫁!
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