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Rhodanthe  10/09/2010  
赤い髪がやけに目につくな、と思った。

それ地毛?と質問して、どっちだと思う?と可愛く微笑みかけられたのが、最初の会話。

そのあと偶然テニス部で一緒になって、三年。この気持ちに気づいてから約二年。

その気持ちは伝えることなく、多分このまま、昇華されていくんだろう。
優勝出来なかった事実も、後ろから付きまとう。

「幸村くん、」

屋上庭園で花を見ていたら、珍しく声をかけられた。

「丸井」
「やっぱここだったか。女子が探してたぜィ」
「え?」
「聞きたいことがあるとかなんとか。多分美化委員の奴だったけど」
「あぁ、そういえば」

すっかり忘れてた、と付け足すと、丸井は笑った。

「幸村くんって少しおっちょこちょいだよな」
「そうかな」
「この前もさ…」

コロコロ変わる表情は見ていて飽きない。
思い出す時は少し右上を見て話す癖も、何度も目にしてる。

「幸村くん?」

勝手に手が延びていて、丸井のほっぺに触った。
甘いものを大量に摂取している彼の身体は、どこも柔らかそうだと思っていたが、ほっぺも柔らかかった。

「ごみが付いてたから」

余計な嘘をついて、名残惜しいが手を離す。

「ありがと」
「どういたしまして」

笑ってそのまま屋上から出て行こうとする。

「あ、あのさ!」

突然、後ろで丸井が叫んだ。

「俺さ、幸村くんが、部長で、良かった!この三年間、楽しかった!だから」

気付かれた。自分の、暗い部分に。
もし俺が部長じゃなかったら。病気じゃなかったら。
そんなことばかり最近考えてしまう。
「もし」なんて、考えてもしょうがないのに。
なのに。ずっと、心の底で。優勝旗を手にした自分たちを、思い描いてたのに。
負けて、悔いがないわけないじゃないか。

「だからっ…また、幸村くんと、テニスがしたい」
「丸井」

そうやって、人の気持ちにさといところ、すごく、すごく

「…幸村くん?」

丸井の背中に手を回した。
明るい彼に何度も救われた。
救われたんだ。

「ありがとう」
「えっ、何が?」
「…俺に、元気をくれた」
「それが特技だしな!」
「ふふっ、そうだね」

そうだ、そんな君を、昔から、

「いつか、言うね」
「ん?何を?」
「いまは秘密」
「ちぇー、気になる」
「秘密だよ」

昇華させてはいけない、この大切な気持ち。
明日も明後日も、ずっと、この気持ちは、変わらない。

*

「なんて、あったなぁ」
「幸村くん!写真とろうぜ!」
「うん」

丸井が仁王にカメラを渡し、駆け寄ってくる。

「あー、もうちょい近寄らんと、入らん」

仁王が卒業証書の入った筒を、ブンブンと右に振る。
俺が丸井に寄りかかり、そして

「とるぜよー」

「丸井」
「なに?」
「好きだよ」
「…知ってるよ!」

カシャ


*end*

おまけ

「ほい、写真じゃ」
「サンキューなー後でまたみんなで撮ろうぜ」
「まずいまの写真確認した方が良いと思うぜよ」
「え?」
そういって、さっさか歩いていく仁王。
幸村くんはまた女の子に囲まれてるし。
こっそり、デジカメの写真を確認して。
「わっ」
幸村くんが耳元で囁く瞬間が、そこにおさまっていた。
「仁王のやつ…」
赤くなる頬を押さえながら、紙をいれて、印刷した。
筆箱からペンを取り出し、こっそり、余白に落書き。

(これからもよろしく)


*あとがき*
ナァニコレ/(^O^)\
キャラが迷子すいませんでした。
丸井くんのカメラはデジカメのポラロイドです。あれ便利よね!

ローダンセ→花言葉「変わらない思い」
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